プロプレイヤー紹介

【Chris Botti】全米を代表する、美しい音で魅了するマルチ・プレイヤー

はじめに。


こんにちは、けんちゃんです。

今回もアメリカの素晴らしいトランペッター、Chris Botti(クリス・ボッティ)を紹介します。

2004年に発表したアルバム『When I Fall In Love』でジャズ部門全米最高売上を達成しており、全米を代表するトランペッターの一人です。

端正で美しい顔でも多くの人を魅了し、美しく暖かい音色と確かな技術力に裏打ちされた演奏で多くの人を感動させている名プレイヤーです。

今回はそんな魅力たっぷりなChris Botti(クリス・ボッティ)を紹介します。

Chris Botti(クリス・ボッティ)の略歴


1962年、アメリカ合衆国のオレゴン州ポートランドに生まれました。

幼少期、ピアノ講師だった母親の影響でピアノを弾き、10歳でトランペットをはじめました。

ジャズ・トランペッターの巨人、Miles Devis(マイルス・デイヴィス)に影響を受け、トランペッターとしての道を進むことを決意、高校時代からプロ奏者として活動を開始しています。

1981年に全米の高校生から精鋭を集めたマクドナルド全米高校ジャズバンドに参加しており、その時には以前紹介したエリック宮城と共演をしています。

その時の素晴らしい演奏は、以下の動画で聴くことが出来ます。(右から2番目がエリック宮城、左から1番目がChris Botti)


高校卒業後は、インディアナ大学に進学しました。

Miles Devis(マイルス・デイヴィス)のバンドに加わっていたテナー奏者のGeorge Coleman(ジョージ・コールマン)やベース奏者のDevid Friesen(デヴィッド・フリーゼン)らに師事。

1986年に大学卒業後は拠点をニューヨークに置き、1970~80年代に活躍したトランペッターのWoody Shaw(ウディ・ショウ)からトランペット奏法を学んでいます。

ロックの殿堂入りを果たしている著名なボブ・ディランなどとも共演しており、1990年には「サイモン&ガーファンクル」で有名なポール・サイモンのレギュラー・メンバーとしてツアーにも参加しています。

その後も著名なロックミュージシャンのツアーに参加しメイン・ソリストとして活躍。こういう背景が、Liveでのロックを感じさせる表現の下地になっているのかもしれません。

1995年にファースト・アルバムの『First Wish』をリリース。その後も精力的に作品を残し、2004年発表した『When I Fall In Love』はジャズ部門の全米最高売り上げを記録しています。

伝説的なピアニストのHarbie Hancock(ハービー・ハンコック)や著名な音楽プロデューサーであるDavid Foster(デイヴィッド・フォスター)も参加した2012年発表のアルバム『Impressions』は、グラミー賞最優秀コンテンポラリーインストゥメンタルアルバム賞を受賞しています。

Chris Botti(クリス・ボッティ)の名演奏

Chris Botti in Boston 2008

最も彼の魅力が存分に感じられる演奏は、2008年のBostonでのライブ映像です。

Symphony Hallでオーケストラを抱え、「Ave Maria」や「When I Fall in Love」などの著名で親しみやすい曲を演奏しています。

このライブ演奏は大好きなところが本当に数え切れないほどあるのですが(是非、全曲通しで聴いて欲しい!)、一曲目「Ave Maria」の2:53~が一番痺れます。。。

Ave Maria 2:52~

こんな綺麗な 「A」の音ある!?

美しすぎて、何度聴いても鳥肌が立つくらい好きな所です。。。

著名なチェリストであるYo-Yo Ma(ヨーヨーマ)と演奏している「Cinema Paradiso」

Cinema Paradiso 52:47~



ロックバンド「Aerosmith」のボーカル、Steven Tyler(スティーブン・テイラー)との共演、「Smile」

Smile 1:28:33~

そして、名曲「Time to Say Goodbye」で締めくくるラスト。。。

こんな素晴らしいライブ演奏をyoutubeでいつでも聴くことができるなんて、本当に素晴らしい時代だなあと思います。
願わくば、その場に是非ともいたかった。。。

本当に味わい深い、素晴らしいライブです。
今回は一部しか紹介できていないので、是非通して聴いてその魅力を味わってみてください!

The Look Of Love ~Live at Java Jazz Festival 2015~

The Look Of Love 27:20~


こちらもライブ映像になります。

インドネシアのジャワ島で開催されたジャズ・フェスティバルでの演奏です。
「アンダーグラウンド・ソウルの女王」とも謳われるソングライター、Sy Smith(サイ・スミス)と共に演奏する”The Look Of Love”が最高なんです!

本当に大好きで、何回も繰り返し聴いている名演です。

ライブ感満載で、キーボードのソロからSy Smith(サイ・スミス)との掛け合いに流れていく疾走感は何度聴いても癖になります。。。

トランペットのピストンをSy Smithに演奏してもらいながらスキャットで掛け合うシーンは、Chris Bottiの高い技術力を感じさせて、感動的です。

本当にChris Bottiのハイノートは美しすぎる。。。

National Anthem


最後に紹介するのは、Chris Bottiがアメリカ合衆国の国歌演奏の映像です。

著名なトランペッターがオープニングで演奏することが多いらしく、Arturo Sandval、Jesse McGuireやAdam rapaといった有名なプレイヤーも演奏している動画が数多くyoutube上に残っています。

どれも好きなのですが、一番好きなのがこのChris BottiのNational Anthemです。。。


透き通る美しく暖かい音で、会場の空気を荘厳な雰囲気に切り替えているのがすごく感じられる名演奏になっています。

終盤のHigh B♭の音は、これより美しい音あるのか??ってくらいに感動的で、理想の音だなあと繰り返し聴いて思っています。。。

Chris Botti – National Anthem – Metlife Stadium

最後に。


今回は、Chris Botti(クリス・ボッティ)を紹介しました。

高校生の頃から、音色で人を感動の渦に巻き込める演奏ができる人になりたい!と私は密かに目標にしているのですが、彼の音を聴いたのがきっかけだったなあと、この記事を書いていて思い出しました。

トランペット単一の音を駆使して音楽をする楽器です。

ピアノのように複数の音を同時に出して、音域や幅を表現することはできませんが、単一の音そのもので人を感動させることはできます。


Chris Botti(クリス・ボッティ)は、それを高度なレベルで実現している名プレイヤーであることは間違いありません。

音で感情を表現し、人の心を動かす。

彼の音楽はそれが出来るからこそ、多くの人の心を掴み、ファンにしているんだと思います。永遠の憧れであり、目標です。。。


ありがとうございました!

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