プロプレイヤー紹介

【Axel Schlosser】Hr-Bigbandで活躍し、ドイツの現代ジャズを率いる人気ソリスト

はじめに


こんにちは、けんちゃんです。

今回はドイツの現代ジャズ・トランペットプレイヤー、Axel Schlosser(アクセル・シュロッサー)を紹介します。

私が最近ハマっているhr-Bigbandのメンバーで、そのバンドが演奏していたPhronesisの「Zieding」という大好きな曲でソロを吹いていて知りました。
ベースソロ、ドラムのインターバルに入り、トランペットソロというカッコいい曲です。原曲のソロが大好きで繰り返し聴いていたのですが、その演奏者が彼であると気づいた時はめちゃくちゃ嬉しくなりました。笑

現代的な楽曲で、確かな技術力で素晴らしい表現を実現している一流プレイヤーです。そんな彼の魅力を紹介していきます。

Axel Schlosser(アクセル・シュロッサー) 略歴


Axel Schlosser(アクセル・シュロッサー)は、1976年にドイツのAlen(アーレン)に生まれました。

6歳の時にはフルート・クラリネットといった楽器のレッスンを受けており、地元の音楽クラブとディキシーバンドで活動していたいとこの影響を受け、子供の頃からすでにニューオーリンズのジャズやブラスの音楽に携わっていました。

12歳の時から楽器をFlugelhornに切り替え、今の素晴らしいトランペッターへの道をスタートさせていきます。
17歳の頃には、the Bujazzo and the Youth Jazz Orchestra Badenのメンバーとして活動しています。

高校を卒業後、マンハイム音楽芸術大学でジャズを学びました。
大学在学中は、ドイツのジャズトロンボーン奏者、Albert Mangelsdorff(アルバート・マンゲスドルフ)のジャズアンサンブルでリードトランペッターとして活躍していました。

大学卒業後は、ミュンヘン市で2年間働いた後、Quintetを立ちあげました。
リリースした2枚のアルバムはドイツ記録批評家賞を受賞しています。

2002年からhr-Bigbandのメンバーとして活動を開始しています。

hr-Bigbandのインタビュー記事内で、ロールモデルとしている演奏家と聞かれ以下のように答えています。

ジャズトランペットであればLouis Armstrong(ルイ・アームストロング)とFreddie Hubbard(フレディ・ハーバード)。
20世紀の作曲家ではArnold Schönberg(アーノルド・シェーンベルク)、Anton Webern(アントン・ヴェーベルン)、Igor Stravinsky(イーゴリ・ストラヴィンスキー)、そしてPaul Hindemith(パウル・ヒンデミット)と答えています。

ディキシーランドの音楽にも影響を受けつつも、現代音楽の巨匠たちをリスペクトしている彼の音楽スタイルを作り出す背景にあるようです。

「私にとって、今のJazzはただの音楽以上のもので、人生といってもいいものなんだ」

ジャズに魅了され、人生を音楽にのせているからこそ、hr-Bigbandでも人気のソリストとして世界的に愛される素晴らしいプレイヤーなのだと思います。

次に、彼の名演奏を紹介していきます!

Axel Schlosser(アクセル・シュロッサー) 名演奏

Zieding



はじめにの部分でも書いていますが、彼を知るきっかけになったPhronesisの「Zieding」での演奏は、圧巻の素晴らしいものになっています。

この演奏は、Phronesisが彼が所属しているhr-Bigbandと共演している演奏です。この曲を気に入ったら、他の楽曲もカッコ良いものばかりなので、聞くのをお勧めします。(他だと Herne Hillと言う楽曲が好きです)

彼の演奏で素晴らしいのは、フレーズの連続性・なめらかさです。

大学時代リードトランペッターとして活動していたということもあり、音域はhigh Fなどを縦横無尽に使いこなしています。

それだけ音の領域は幅広いのですが、全くそれを感じさせない音の繋がりでフレーズを吹いていて、聴いていてとても心地よいです。

トランペットは楽器の性質上、ピストンという押して息の流れを切り替えて音域を切り替える楽器のため、技術力が相当高くないと彼のような演奏は実現できません。

そんな素晴らしい演奏能力だけではなく、このZiedingのソロで見せているような難しい空間系のソロの中で神秘的な音運びとバンドを率いて全体を盛り上げていく表現は、一流の演奏家だ。。。と強く思わされる名演奏です。

(ソロ終わりに控えめに会釈程度のお辞儀するのがちょっと可愛いです。笑)

Praeludium #3 from: Das Wohltemperierte Clavier (I), BWV 848


こちらも彼が所属しているhr-Bigbandの演奏です。

18世紀のドイツで活躍した、バロック音楽の重要な作曲家であるJohann Sebastian Bach(ヨハン・セバスティアン・バッハ)の楽曲をビックバンドにする、というとても面白い試みの演奏です。

ビックバンドのそれぞれの楽器の音色が効果的に使われている素晴らしい楽曲が多く、バッハを知らなくてもとても楽しめる演奏になっています。

その中で、この曲ではAxel SchlosserがFlugelhornでソロをとっています。珍しいロータリ式の楽器を使っています。

fast swingのリズムにのり、音の使い方・フレーズ・音色全てがとんでもなく心地の良い素晴らしいソロになっています。

なんでこんなに滑らかに吹けるの??? と疑問に思うくらいです。。。

Caravan


最後に紹介するのは、彼のQuintetでの演奏です。

Tony Glausiの時も紹介しましたが、Caravanは露骨に技術力とその人の演奏の色がよく分かるなあと思います。

フレーズの滑らかさ・音運び・展開、どれをとっても演奏に惹きこまれ、あっという間に聴き切ってしまう魅力を持っています。

伸びのあるハイノートを要所要所に効果的に使っているところも、バランスよく感じます。なぜ、こんなに美しい音が出せるのか???

是非、Tony Glausiの演奏と比較して聴いてみてください!
どちらも本当に素晴らしい演奏です!

最後に


今回は、Axel Schlosser(アクセル・シュロッサー)を紹介しました。

最近ハマりすぎて、仕事中などずっと彼の音楽を聴いています。笑
音色もそうですが、フレーズの吹き方や表現の仕方が大好きで、まだ知らない中に素晴らしい演奏をしている人は沢山いるんだなぁ、と強く思わされました。

是非、彼の演奏を聴いて音色やフレーズの参考・目標にしてもらえれば幸いです。

ありがとうございました!

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