もくじ
はじめに。
こんにちは、けんちゃんです。
今回はJazz,Salsa,Hip Hopと多岐にわたるジャンルで大活躍中のトランペッター、Jonathan Powell(ジョナサン・パウエル)を紹介します。
現代のNew YorkのBig BandやLarge Ensemble(ビックバンドジャズよりは小さめの中規模の編成のバンド形式)でよく名前をお見かけする、様々なバンドから引っ張りだこなプレイヤーです。
New Yorkで現在活躍中の日本人で Hazama Miho(狭間美帆)やKato Martha(加藤真亜沙)のアルバムで、彼は情熱溢れる素晴らしいソロを残しています。
圧巻の技術と、現代ジャズの複雑で多様な音楽ジャンルの中でも縦横無尽に素晴らしい演奏を残す彼を紹介していきたいと思います。
Jonathan Powell(ジョナサン・パウエル) の略歴
アメリカ合衆国フロリダ州のラルゴ(Largo)に生まれ、12歳からトランペットをはじめました。
高校生の頃には、All-State Band(全州からオーディションで選抜されるバンド)とAll-State Jazz Band(左に同じく。Jazz版)に選出されています。
North Carolina School of ArtsのRaymond Mase(現在Juillardで教えている著名なトランペッター)の指導の元で腕を磨きました。
この学校で、志を同じくする3名の同級生とQuantumというグループを結成。
1998年、1999年のDownbeat Student Awardsの The award for Best Student Jazz Groupを受賞しています。
高校卒業後は、故郷に戻りフロリダの音楽シーンを探求。
Bogus Pomp (one of the top Frank Zappa repertoire bands)やSHIM (avant-garde jazz)、そしてocksteady @ 8 (Reggae, Ska, Rocksteady)などの多岐にわたる音楽ジャンルのバンドと自身のリーダーバンドで活動していました。
2001年に拠点をNew Yorkに。
Colombian BandのLa Creacionで仕事をしつつ、2003年には Sam Rivers Fluid Motionでの活動で称賛を得ています。
2007年には彼の名を知らしめた、The Latin Jazz CornerにてBest Latin Jazz Trumpeterを受賞しました。
同年に彼は Nu Sangha(チベット語で共同体という意味)のバンドを結成、2010年にフュージョン・ロックとエレクトロニックジャズの融合で高く評価されているアルバム、「Transcend」をリリースしています。
彼のリーダーグループだけではなく、様々なジャンルのアーティストと共演を重ねています。
ラテン界の有名ピアニスト、Eddie Palmieriの Latin Jazz Septetや Arturo O’ Farrill’s Afro Latin Jazz Orchestra、ラージアンサンブルで何回もグラミー賞にノミネートされている Darcy James Argue’s Secret Societyとも共演しています。
その他にも、Miguel Zenon, Gregorio Uribe, Pedro Giraudo, Ricky Martin and JT Taylor of Kool and the Gangなどと共演しています。
まだ40代に差し掛かったばかりの若い世代のトランペッターですが、早くから様々なバンドで着実に実績を積み重ねてきた実力派のトランペッターです。
そんな彼の素晴らしい演奏を紹介していきます。
Jonathan Powell(ジョナサン・パウエル)の名演奏
Daskalos Jonathan Powell & Nu Sangha
最初に紹介するのは、彼がリーダーを務める Nu Sanghaの演奏で「Daskalos」です。
Daskalosとは、ギリシャ語で「先生」を意味する言葉です。
Jonathan Powellは「音楽は瞑想である」と彼のHPの略歴にて語っているので、真理の探求者と呼ばれたヒーラーのDaskalosと呼ばれたStylianos Atteshlis(スティリアアノス・アテシュリス)から影響を受けて名付けたのかもしれません。
透き通るような静かな空気感から、段々と熱く蠢くクライマックスまで一気に駆け抜ける、とてもかっこいい曲です。
最初と最後で奏でられるホーンセクションのコラールは、哀愁がありつつも優しく柔らかい音の重なりで、とても心地よいです。
最近、私が大学時代に入部していた慶應ライトミュージックソサエティがリモート合奏で彼と共に演奏動画を作成しています。
本当に素晴らしい演奏です。。。(リモートでこんなにも完成度の高いものって作り出せるんだと驚かされます)
Duende del Mate Pedro Giraudo’s Jazz Orchestra
次に紹介するのは、New Yorkの現代ジャズベーシストであるPedro GIraudoのJazz Orchestraでの演奏です。
タンゴのリズムでとても難易度の高い楽曲で、激アツなソロを奏でている演奏です。
彼の演奏では、高速フレーズで音域も縦横無尽に動き回るものが目立ちます。
どんな音楽ジャンルの中でも、彼らしい熱く力強いフレージングが感じられます。
同じくPedro Giraudoの楽曲である、「Visitas」もオススメです。
こちらはsoloとっていないのですが、めちゃくちゃ難しくてかっこいいこの曲で完璧にリードを勤めています。
ここに現れている技術力こそが、様々なバンドに引っ張りだこになる彼の素晴らしさです。
とにかくかっこいい。。。
Desconsuelo Suiteでのソロも大変激アツです。。。
Dizzy Dizzy Wildflower with M unit
最後に紹介するのは、私の大好きなアーティストの一人であるHazama Miho(狭間美帆)のグループである、M unitでの演奏で「Dizzy Dizzy Wildflower」です。
一つ一つの音の粒がクリアで、力強いフレーズ。
縦横無尽にオクターブを動き回るのに、ブレずに全てが繋がって聴こえる技術力。
惹き込まれる素晴らしい表現力。
何度聞いても、彼のように技術を磨いて吹きたい!と思わされる魅力溢れる演奏です。
最後に。
今回はJazz,Salsa,Hip Hopと多岐にわたるジャンルで大活躍中のトランペッター、Jonathan Powell(ジョナサン・パウエル)を紹介しました。
今回、youtubeになかったり紹介したもの以外にも沢山魅力あふれる演奏があります。
特にKato Martha(加藤真亜沙)のアルバム、「Tales From The Trees」での演奏は大好きすぎて何回繰り返し聴いたかわかりません。。。
現代New Yorkジャズシーンの第一線で引っ張りだこのJonathan Powell(ジョナサン・パウエル)。
今後も彼の素晴らしい演奏を楽しみにしています。
ありがとうございました。
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