もくじ
はじめに。
こんにちは、けんちゃんです。
今回は奇抜な見た目の天才プレイヤー、Christian Scott(クリスチャン・スコット)を紹介します。
Dizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)のような、ベルが上に突き出た特注のトランペットで見た目に特徴が強い方です。
ジャズ発祥の地、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のプレイヤーで、「ストレッチ・ミュージック」というジャンルの無い音楽を目指しメッセージ性の高い音楽制作を行っています。
今回は、彼の略歴と名演奏を紹介していきます。
Christian Scott(クリスチャン・スコット)の簡単な略歴
※ここの章は以下リンク先の記事を大きく参考にさせて頂いています。ありがとうございます!
参考リンク:https://untitledmedley.com/2017/10/01/christian-scott/
1983年3月31日ニューオーリンズ州ルイジアナ生まれています。
参考リンク:https://untitledmedley.com/2017/10/01/christian-scott/
11歳の時、母と祖母からの贈り物のトランペットを手に入れる。13歳からステージで演奏し、高校はウィントン・マーサリスらを輩出したニューオーリンズ・センター・フォー・クリエイティブ・アーツ/New Orleans Center for the Creative Artsに入学しています。
卒業後、バークリー音楽大学の映画音楽科に全額奨学生として進学しています。
バークリー音楽大学の全額奨学生としての進学をしているほど、既に青年期から頭角を表しています。在籍中の2年間は、1日に2曲の作曲ノルマを自らに課すほど、本気で音楽に向き合った人です。
大学卒業後は、ニューヨークに進出し2006年にメジャーデビュー作「Rewind That」を発表。
2007年に「Anthem」、2008年「Live at Newport」と立て続けに作品を発表し続けています。
“ジャズ100年”をテーマにした三部作「THE CENTENNIAL TRILOGY」を2017年に発表し、3部作目の「The Emancipation Procrastination」は第61回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」としてノミネートもしています。
最新作の「ANCESTRAL RECALL」も第62回グラミー賞にて連続でノミネートを記録しており、世界的に注目され続けている、まだまだこれからJazzの新たな可能性を追求し続ける中心的なアーティストだと言えます。
Christian Scott(クリスチャン・スコット)の特徴的な楽器
Christian Scott(クリスチャン・スコット)をはじめて見た方は、彼が持っている奇抜な見た目の楽器に目を奪われるはずです。
オランダのAdams Brassという楽器メーカーが作り出しているサイレン・トランペット(Siren Trumpet)、サイレネット(Sirenette)、リバース・フリューゲルホルン(Reverse Flugelhorn)という特徴的な形のトランペット/フリューゲルホルンを使っています。
Christian Scott(クリスチャン・スコット)の演奏
彼の演奏を知るきっかけになったのは、BBCの演奏で 著名なLeo Pというバリトンサックス演奏者と共に演奏している「Moanin」でのソロ演奏でした。
力強い音圧のある音で奏でている一見シンプルに聞こえるフレーズですが、高い演奏技術を感じさせる引き込まれるソロを展開しています。
彼の名演奏はいくつもありますが、私が一番彼の音楽で衝撃を受けた曲を次に紹介したいと思います。それが、「The Walk」という曲です。
ピアノの哀愁が感じられるアルペジオから始まり、それぞれの楽器が静寂を伴った不思議な空気感を持ち音を紡いでいく楽曲です。
以下のライブ演奏の「The Walk」が最高です!
最後に紹介するのは 「K.K.P.D」です。
2010年に出した「Yesterday You Said Tomorrow」の1曲目です。
ドラム、ギターがかき鳴らされる曲の始まり方、Scottのソロもロック音楽を彷彿とさせるような熱く闘い合うような演奏になっています。
厚く、太い音をもっている彼だからこそ、つんざくようなハイノートや柔らかくとけるような音にはないトランペットの音表表現を体験できます。
最後に。
Christian Scottは、トランペットを通じて今までにない世界観の音楽の追求を行っているプレイヤーです。演奏の章で紹介している「The Walk」を初めて聴いた時、いままでにない音世界を感じブルっと震えた感覚を今でも覚えています。
音楽性に関する考察は、柳樂光隆さんが以下記事で解説を行っているので、興味がある方は読んでみてください!
伝統の後継者? それとも、究極の未来派? 未だ謎多きジャズ界の新星、クリスチャン・スコットを柳樂光隆が解説
まだまだ語り得ないくらいに、これから新しい表現を生み出していくプレイヤーだと思います。
それだけ、トランペットで表現できる世界も広がり、Jazzだけでは止まらない音楽の可能性を感じさせてくれる彼の活動をこれからも楽しみにしていきたいと思います。
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